TONY MACALPINE 「maximum security」


DSC00813

今回はギタリストとしてはもちろん,キーボーディストとしてSteve Vaiのサポートを務め,HR/HMからFusionとマルチに活躍する天才肌系(?)プレイヤーの初期代表作をレビュー!
でもこの人,ロックだろーがフュージョンだろーが,プレイ内容はあんま代わらないんですよね(^^;)
確固たるプレイスタイルを持っていると言えます。

もともとはピアニスト指向だったそうですが,その後ギターにも手を伸ばし,Mike Varneyにデモを送ったことがきっかけで,「EDGE OF INSANITY」で1986年にデビュー,今回紹介の「muximum security」は1987年の第2作。
私はどちらも聴きましたが,この2ndが好みです。1stもBILLY SHEEHAN(Ba.)やSTEVE SMITH(Dr.)がゲスト参加していたり,曲も悪くないんですが,いかんせん音質が微妙で迫力に欠けているかな…

で,このアルバム。音質は1stよりも少し改善され,TONYのプレイがより鮮明に聴こえるようになりました(それでも高音質というわけではありませんが)。その圧巻のプレイから繰り広げられるギターインストはまさに捨て曲ナシ!!このアルバムは高校~大学のはじめくらいまでかなり聴き込んだ1枚です。テク系・美メロ系のHR/HMが好きな人は聴いておいて損はないでしょう。紛れもない名盤だと思います。

1.「AUTUMUN LORDS」はオープニングにふさわしいミディアムスローの堂々とした曲。のっけからクラシカルな様式美曲でノックアウトされます。
2.「HUNDREDS OF TOUSANDS」はハイスピードでぐいぐい押し切るナンバーですが,転調が散りばめられ派手な印象があります。3年くらい前にLIVEで演奏しました。
3.「TEARS OF SAHARA」は泣きのツインギターが印象的なバラード曲。George Lynchが参加。素晴らしいソロの掛け合いが良いです。
4.「KEY TO THE CITY」はプログレチックなイントロから始まるミディアムテンポの爽快な曲。
5.「THE TIME AND THE TEST」はかっこいいの一言。このアルバム中のアップテンポ曲では個人的に1,2位を争うくらい好きかもしれません。あまりのかっこよさに「え!もう終わり!?」と思ってしまいますが,曲の長さは2:39。実際に短かった…
6.「THE KING’S CUP」も良いです。アップテンポ曲ではやっぱ5曲目よりこっちかな…jeff Watsonがゲスト参加。
7.「SACRED WONDER」は暗ーいリフから泣きのサビへと変化するスロー曲ですが,実はこのアルバム中で一番のお気に入りです。いやー素晴らしい。
8.「ETUDE#4 OPUS#10」は題名まんまのショパンのピアノエチュード。もちろんTONYの演奏ですが,このピアノの音質はひどくないか?私から見たらプレイは凄いと思いますが,ピアニストの評価はどうなんでしょう?気になります。
9.「THE VISION」は良い曲なのですが,このアルバムの中では地味かも??George Lynchがゲスト参加。
10.「DREAMSTATE」は独特な浮遊感のある曲。途中からぱぁーっと視界が開けるような展開で素晴らしいです。
11.「PORCELAIN DOLL」はラストを飾るスローで雄大な曲。しんみりして名盤終了!

いやー,お腹一杯ですよ!!オールインストですが,メロがしっかりしているのですんなりと聞けると思います。
起承転結がしっかりしている曲ばかりで,だらだらと早弾きソロを垂れ流していない点は好印象。
クラシックの英才教育の賜物でしょうか。

古いアルバムですが,興味を持たれた方は是非。
さて,このアルバムレビューは次回の伏線になります。ではまた!

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください