Animal / DGM ~ TAB付き解説
今回は、DGMの「THE PASSAGE」(2016年) から、「Animal」の演奏をお届けします。
前回の記事でもDGMのアルバム「momentum」(2013年)から「universe」を取り上げています。ぜひそちらもご覧ください!
Animal – Playing analysis and tab
この曲は「THE PASSAGE」収録曲の中でもかなりお気に入りで、「The Secret(PartⅠ)」とどちらを演奏するか迷ったのですが、こちらは8分以上なんですよ…通しで演奏するにはとっても大変だろうな・・・と考え、コンパクトな「Animal」の方を選びました(笑)
しかし、この曲も通して演奏するとなるとかなり大変で…動画収録のために、Play ThroughでOKテイクを録れるまで、ミスっては弾き直し、数時間は録音していました…
バッキングが細かいというか、凝っているというか・・・動きが多く、誤解を恐れずに言えばJ-Pop/Rock的なギターワークと感じました。
早速、私なりに解説してみます。比較的弾きやすく、かつカッコイイ部分をピックアップしました。
TAB譜1(tuning: Regular)
TAB譜をclick!(TAB譜は100%正確とは限りません)
イントロのギターワークです。あえて譜面には記載していないですが、適宜右手のブリッジミュートを加えてメリハリを付けて弾くのがポイントでしょうか。
TAB譜2
この曲は繰り返し部分でもバッキングに変化を付けたり、とてもバリエーション豊かなギターワークが印象的です。TAB譜2では、2番歌いだしからのパートをピックアップしました。
Cadd9は最初の方はブリッジミュートを強めにかけつつ、徐々にミュートを外していく感じで。
TAB譜2段目からはアルペジオ的なアプローチでとてもかっこいいですね。コードEの部分、TAB譜では1~3弦で記載しましたが、動画内で私は2~4弦で弾いています(理由は特にないのですが、何回も弾いているうちに自然にこちらのポジションで弾いていました。TAB譜の1~3弦ポジションの方が移動が少なく合理的かも)。
最後に、ソロ締めにおける駆け上がりフレーズを紹介します。
TAB譜3
超ハイスピードというわけでもなく、Dマイナースケールを用いた比較的シンプルなフレーズですので、そこまで難易度は高くないかと。適宜ハンマリングやプリングを混ぜてもよいと思います。
さて、ギターソロはKey=Dです。あれって思いましたか?このフレーズ、Dmスケールになっていますよね!この後解説してみますが、結果から先に言うと、この部分は一時的にDmになっているということです。
B♭→Cという進行は、そのあとにDmを予感させます。B♭→C→Dm(♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰm)という、めちゃくちゃよくあるパターンですね。しかし、今回はB♭→C→Dという流れになっています。Key=Dでも、Key=Dmからのコードを借用することができるのです。Key=DにおけるB♭(♭Ⅵ)、C(♭Ⅶ)は、どちらもサブドミナントマイナー(Ⅳm)の代理コードですね。♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ△も良くあるパターンですので、知らなかった方はぜひチェックしておきましょう。
このように、サブドミナントマイナー自体は珍しいものでも何でもないですが、私の友人がこの曲を聴いて「ギターソロにサブドミナントマイナー入れた進行使うメタル系バンドってあまり思いつかない」と指摘していいました。確かにそうかも!?
いつもより少し理論的な話になってしまいましたが、たまには良しとしましょう。
使用機材とサウンドメイク
今回使用したギターは、Gibson Custom Shop 1974 Les Paul Customです。リンク先の記事にも書いているように、ピックアップをSuhr Aldrichに、フレットはJescar #55090 Evolutionに交換しています。
アンプはAtomic AMPLIFIREを使用(詳細はこちら)。
Atomicのアンプタイプですが、今回もFreedman BE、キャビネットはRedwirezのMARSHALL 1960Aを読み込ませています。アンプブロックの前にはCLEAN BOOSTをかましています(いつも通り!)。ピックアップがハイパワーなものなので、Gainはやや下げ目にしました。
レスポールはセッション系ではよく使っていますが、演奏動画での登場は何気に初めてですね!
それでは今回はこのへんで。
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