Gibson Custom Shop 1974 Les Paul Custom
今回はGibson Custom Shop 1974 Les Paul Customを紹介します。購入したのは2016年なので、今更のアップとなります(このブログに、写真でなんどか登場していましたが)。
2015年製で、元々のスペックは以下の通り。
Body : 2pc Maple / Mahogany(Pancake)
Neck : 3pc Mahogany
Fingerboard : Ebony
Pickup : Super ’74 Humbucker
Weight : 4.18kg
さて、1974 Les Paul Customであれば、Custom Shop製とVintageとで、販売価格があまり変わりません(2019年現在)。そこで、購入するときはVintageも検討しました。ただ、どんなに良いギターで良い音でも、4.5Kgとか5Kg超えのギターは、私は弾く気にならないんですよね・・・
たしか4.3kgくらい?のVintageもあったのですが、更に軽量なこの個体を選んだというのが、Custom Shop製を選んだ理由の1つです。
もう1つの理由としては、改造前提であったこと。Vintageは、改造しようとするとやっぱり少しだけ気が引けてしまうので。まぁ、70年代のLes Paulは市場的価値はそれほど高くないので、気にせず改造しても良かったのかもしれませんが。
さて、既に1957 Les Paul Standard Gold Topを所有しており、こちらはPickupに E-Bucker が載っているということもあって、クリーン~クランチ、オーバードライブくらいが最も美味しく、がっつり歪ませるのにはそれほど向いていない印象です(それを承知で購入したので全く問題ありません)。
ただ、このGold Topが想像以上に良くて気に入ってしまったんですよね。それでLes Paulにハマってしまい「もっと歪ませた音もLes Paulで出せたら・・・」と考えたわけです。HR/HMでLes Paulと言えば「70年代のLes Paulでしょ!」と。ボディがパンケーキ構造だとかネックが3ピースだとか、私は全く気になりません。
実は、1968スペックも検討していたのですが、ネックシェイプが1974より太めなんですよね。個人的には1974のネックがしっくりきました。1968スペックの方が軽量になる傾向があるので、そこは魅力的だったんですけどね。
PickupはSuhr「Aldrich」に交換
このギター、デフォルトでは Super ’74というPickupが載っていました。これはどうやら RANDY RHOADSが使用していたLes PaulのPickupがモデルになっているらしく、確かにHRに向いている印象でした。これはこれでとても良かったのですが、個人的にはもう少し振り切りたかったんですよね。
そこで、リア、フロントともにSuhrのAldrichに交換しています。 SEYMOUR DUNCANのPegasusとかNazgulといった現代的Pickupも検討したのですが、さすがに全部付けて試すわけにもいかず、YouTubeでいろいろ検証した結果(笑)、 中~高域のヌケ感が自分好みの気がしてAldrichに決定しました。いやー便利な時代だ!
Super ’74よりもパワーがあり、粒度のキメ細かいディストーションサウンドになった印象。どちらかというと、80~90年代的サウンドが合うかもしれませんが、非常にヌケが良いので現代的な歪みにも対応すると思います。とても気に入りました。まぁ、そもそもDoug Aldrichの音は好きだったので気に入らないはずないか。
そのような意味で、とても安心して交換できましたし、期待通りの結果になりましたね。 ただ、Super 74のときと比べ、少しだけノイズが大きくなりました。Pickupカバーがないタイプを選択したからかもしれません。
フレットは JESCAR #55090 Evolution へ交換
実はフレットも変えています。このギターでは歪ませてテクニカルなこともしたいという観点から、やや高さのある定番フレット Jim Dunlop #6105にすることを考えました。ただ、どうせ変えるならステンレスフレットかなぁと考えつつ、いろいろ調べたところ、一風変わったフレットが見つかったのです。それがJESCAR Evolutionです。
JESCARのサイトによると・・・「Evolutionとは、銅、錫、鉄、チタンから成る合金で、ニッケルは含まれません。見た目は金色で、卓越したロングライフとプレイヤビリティーの両立を誇ります。硬度はニッケルシルバー18%とステンレスの中間程度(約HV250)、比重はニッケルシルバー18%とほぼ同じとなっております」だそうです。
「硬度はニッケルシルバー18%とステンレスの中間程度」とありますが、これは JESCARのステンレスフレット(HV300)が基準になっている記述で、実はFreedomのステンレスフレット(WARM: HV160以下、SPEEDY: HV210)よりも Evolutionの硬度は高いのです(その分、Freedomのステンレスフレットはステンレスくさい音の傾向が薄れるそうです)。色もニッケルシルバーより金色が強めで「見た目的にLes Paul Customに絶対合う!」という確信のもと、このフレットに打ち替えることにしました。
結果は大正解でしたね。サウンド的に違和感はなく(私はステンレスフレットの音にも違和感を感じませんが)、スムーズな弾き心地と減りにくいロングライフを実現しているので、文句なんてありませんよ。実際、元FenderのマスタービルダーであるJ.W.Blackは、Fender Custom Shopの30周年企画であるFender Custom Shop Founders Design Stratocasterでこの Evolution フレットを採用しています(ゴールドパーツとのマッチングという見た目的な理由もあったと思いますが)。「ステンレスの音は苦手」という方も、もしかしたらこれならいける・・・かも?
このフレットが非常に気に入ったので、FenderのストラトとテレキャスもEVOフレットに変更しています。そのどちらの個体もこのブログでは紹介していないので、そちらはまたいずれ!
他のギターセッティングではD’Addarioの0.095~044を使用しますが、Les Paulでは0.10~0.46を使用。弦高はGibson推奨より低めにしています。
Pickupとフレット交換により、より現代的なサウンドと弾き心地になったLes Paul Custom。あんまり動画演奏では出てこないかもしれませんが、これからもがっつり使っていきたいです。
このギターを使った演奏はこちら。
・ANIMAL / DGM
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