ESOTERIC / F-05 ~ レビュー


オーディオアンプはmarantz PM-13S2、その後marantz PM-11S3に変更して使用してきました。PM-13S2からPM-11S3 に変更したところ、パワー感が増す方向に変化するのかと思いきや、意外と音の広がりや透明感が増すようなイメージでした。

送り出しがmarantz SA-11S3とLUMIN D2の2つになったこともあり、思いきってアンプを変えてみることに。セパレートも一瞬考えましたが、電源関係やケーブルなど煩わしくなるので、プリメインアンプにすることにしました。

Accuphase E-480、LUXMAN L-509Xも検討

自分がほしい条件を整理すると、次のようになりました。全て必須の条件ではありませんが。

・セパレートではなくプリメイン
・バランス設計でXLR入力2系統
・A級アンプは避ける(夏も快適に使いたい)
・ボリュームの調整が0.5dB単位で可能
・ヘッドホン端子有り
・スピーカー出力2系統

とりあえず、上記の条件だと海外のアンプは意外と難しいです。シンプルな物が多いんですよね。そこで、国産プリメインに絞ることにしました。そこで検討したのが下記の機種です。 上記の条件をほとんど満たしている感じです。

・Accuphase E-480
・LUXMAN L-509X
・ESOTERIC F-05

まず、 Accuphase E-480なんですが・・・上記の条件にないんですけど、個人的にデザインが受け付けず・・・音質はスッキリ系?低音も出ているとは思いますが。ただ、 小音量での ボリュームの立ち上がりがやや速いかなと感じました。

LUXMAN L-509Xは パワーと透明感を併せ持ち、とても良いアンプだと感じました。ただ、やはり小音量でのボリューム調整はもう一息です。「 88ステップのスムーズできめ細やかな音量調節を実現」とのことですが、marantzのボリューム操作に慣れきっていたため少々不満でした。

なお、それぞれのアンプは別の場所で確認していたこともあり、音はそこまで気にせず(笑)、ボリュームを上げ下げしたり使い勝手を確認していました。オーディオやる人からすると驚かれそうですが、結局自分の環境でどうなるのかは買ってみないと分からないですから…自宅視聴までは考えませんでしたし。店では、サウンドより使い勝手が自分に合っているかを重視したのです。

ESOTERIC / F-05 仕様と音質

そういった意味で、検討していた3機種中で、0.5dB単位でボリューム調整でき、かつ極小音量から微調整可能なESOTERIC F-05を導入したのは、順当だったと思います。 夜にも気持ちよく聴きたいので、この点はとても大事なんですよね。 E-480やL-509Xからそれを上回る魅力を感じ取ることができれば逆転もありえたのですが、そこまではいかず。

そんなこんなで自宅に迎え入れたESOTERIC F-05。覚悟はしていましたが、デカくて重い…デザインは Accuphase E-480より好きで、 LUXMAN L-509Xよりは残念かな(あくまで個人の印象です)。ただ、それ以外は本当に気に入っています。以下、公式サイトから抜粋した特徴です。

PREAMPLIFIER 【プリアンプ部】
・フルバランス・プリアンプ
・デュアルモノーラル
・ ESOTERIC-QVCSボリュームコントロール方式
・ウルトラ・ローノイズ・ロジックコントロール
・高精度ボールベアリング式コントロールノブ
・独立電源のデュアルモノ・フォノイコライザー
・高品位ヘッドホンアンプ内蔵
・3バンド(TREBLE/MIDDLE/BASS)トーンコントロール

■ POWER AMPLIFIER 【パワーアンプ部】
・バランス構成のパワーアンプ入力段
・パワーアンプの核、大容量カスタム電源トランス
・低インピーダンス化で駆動能力を向上
・瞬間34アンペアを誇る大型バイポーラLAPTトランジスター
・3段ダーリントン回路、3パラレル・プッシュプル構成+LIDSC回路

■ CONSTRUCTION/FUNCTIONS 【その他の特長・機能 】
・3Dオプティマイズド・シャーシ構造
・システムアップに対応
・有機EL ディスプレイ(ノーマル/ ラージフォント切替)
・ スピーカー端子2 系統(A,B, A+B)

イマイチよく分からないことも多いですが、とにかく贅沢に作られていると思います。200万超の最上位機F-01から落とし込んだ技術を用いているからでしょう。ただ、なぜそのF-01より重くなっているのかは理解できないですがね・・・

電源ケーブルはESOTERIC 7N-PC9300 MEXEL

とにかく取り回ししにくいので、ラック裏スペースには注意

ESOTERICのアンプを買ってしまったので、電源ケーブルも購入しています。経緯の詳細は述べませんが、事故みたいなもので・・・そこまで買うつもりはなかったんですけど(笑)

「電源ケーブルで音が変わる」

まぁ信じがたいですよね。私はここ数年で変わる派になりましたが、大幅に変わるとまで思っていません。ちなみに、某音楽専門学校のレコーディング科の講師も「電源ケーブルで音は変わる」と言っていましたし、耳の良さで私が信頼している友人も変わる派でした。信じる信じないはその人次第ですが、最近はYOUTUBEでギターアンプなどを使って実験している動画もあったりしますので、それを踏まえて判断してもいいですし、実際に購入して試してみる価値はあるとは思いますよ(コスパははっきり言って悪いと思います)。もちろん、プラセボの可能性もあるかと思いますが…まぁ自分で納得するかどうかで良いのではないでしょうか。

さて、そのF-05のサウンドは、以前使用していたアンプに比べて力強くなり、以前の組み合わせでは高SN、繊細で透明感ある爽やかな音が出ていた805SDから、とても熱いサウンドが出てきてびっくりしています。音の重心は下がった印象。かといって高SNや透明感を犠牲にしているわけでもないのが凄いところです。 良くも悪くも小綺麗にまとまって鳴っていた HR/HMもばっちりです。

ついついボリュームを上げたくなってしまうのが困ったところ。

インプットノブやボリュームノブの操作感も素晴らしいの一言。ESOTERICプリメインのトップモデルGrandioso F1と同一の機構を用いていることで、最高の使い勝手です。

「ESOTERICはCDプレーヤーのメーカー」というイメージはあると思います。私もそうでしたし、まさかESOTERICのアンプを買うなんて思ってもいませんでした。ただ、何だかんだでアンプも作り続けてきた実績があります。ノウハウも相当の物でしょう。他の一流メーカーのアンプと同じ土俵で勝負できると感じています。何様だと思われるかもしれませんが、 実際に導入してみて、 サウンド面や使い勝手でここまでの満足度を得られているのですから。

将来的に後継機が出たときには、アップグレードに対応してくれると非常にうれしいですね。「アンプメーカー」としてのESOTERICに期待しています。

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